産後の疲れや無気力はなぜ起こる?心と身体の仕組みを解説【奈良・桜井タイ古式サロン菜陽(ナビ)】

産後のママさんで、
「夜の寝つきが悪い、抱っこで腰が痛い、首肩がとにかく辛い、いつまでも疲れが取れない、何もないのにイライラする、無気力…」
こんな”しんどさ”に心当たりはありませんか?

出産という大仕事を終えたのに、なぜか体調がスッキリしない。
産まれた赤ちゃんのお世話で忙しいのはわかるけれど、それ以上に何かが違う…
そんなモヤモヤした感覚を抱えている方も多いのではないでしょうか。。。

実は、産後の”しんどさ”は単純な疲労ではなく、複数のメカニズムが重なって起きているちょっと複雑な現象なんです。

今日は、産後ママの心と身体に起こっていることを、できるだけ分かりやすく、そしてほんの少しだけ寄り道もしながら科学的な根拠とともに簡潔にお話しさせていただきます。

実際に私自身、多くの産後ママさんとお会いする中で、「なんで私だけこんなにしんどいんだろう」「他のママはもっと元気そうなのに…」という声をたくさん聞いてきました。

でも大丈夫。あなたのその”しんどさ”には、ちゃんと理由があるんです。

産後ママの”しんどさ”を引き起こす12のメカニズム

産後の身体は、まさに「嵐の後の港」のような状態で、それはこれから話す以下のような要因が絡み合い、心身の回復スイッチをオフにしてしまっているのです。

今回は要因を少し多く書いてるので(大きく分けて5つ、細かく分けると12のメカニズム)、ザックリと簡潔にお伝えしていきます。

①ホルモン系の大変動

1.急激なホルモン変動
出産後は、エストロゲンとプロゲステロンという、いわゆる女性ホルモンが急激に減少する一方で、母乳を作るプロラクチンが増加します。
この急激なホルモンの変化が情緒の波や睡眠障害を引き起こし、「なんだかイライラする」「涙もろくなった」なんて感情の変化も出やすくなっちゃうのです。

人間はホルモンの影響で感情が動いていると言っても過言ではないくらい、良くも悪くもホルモンの影響が強く強く強くでちゃいますよね。

「私、産前はこんなじゃなかったのに…」と思われるかもしれませんが、これは本当に自然な、あたりまえの反応なのです。

2.コルチゾール過剰で睡眠の質ダウン
また、コルチゾールについては過言のブログ記事でも書いてきましたが、慢性的なストレス状態により、本来なら夜間に低下すべきコルチゾール(ストレスホルモン)が高いままになってしまいます。

そのせいで、夜間の覚醒や入眠困難を招き、「布団に入っても頭が冴えて眠れない」状態が続いてしまうこともあります。

②エネルギー代謝の問題

3.エネルギー枯渇(ATP低下)
また、産後は体内のホルモン分泌が乱れていることもあり、細胞内のエネルギー工場であるミトコンドリアの機能が低下しやすく、ATP(エネルギー物質)の生産効率が大幅に落ちてしまうことがあります。
これが、夕方以降の”だるさ”と集中力低下の直接的な原因となります。

「夕方になると急に疲れがドッと来る」というお声をよく聞きますが、まさにこれが原因なんですね。

4.貧血・ビタミン不足
更に、出産時の出血や授乳による鉄分消費により、鉄分やビタミンB群の欠乏から、強い倦怠感やめまい、立ちくらみのような貧血状態を引き起こす主な要因にもなってしまうのです。。

③炎症と免疫系の乱れ

5.炎症スパイラル
そして、慢性的なストレスが続いてしまうことで迷走神経の働きが抑制され、炎症性サイトカインという物質が過剰に産生されてしまい、
これにより全身で小さな炎症がチリチリと続き、免疫機能が低下して「風邪をひきやすい」「アレルギーがひどくなった」といった症状が現れることもあります。。

6.肝腎の解毒・排泄負荷
そして、妊娠中に蓄積された老廃物の処理や、ホルモン代謝物の排出により、肝臓と腎臓に大きな負担もかかっています。

そのため、代謝機能の低下が”もやもや感”を長引かせる要因にめ繋がっているのです。

④身体構造の変化

7.骨盤底筋群の緩み
出産により骨盤底筋群が伸展・損傷したりすると、腹圧のコントロールが上手くいかなくなっちゃいます。それが姿勢維持に大きな負担をかけ、腰や背中の痛みを引き起こしたり尿漏れなんかの原因にも繋がります。

8.腹直筋離開(ディアスタシス)
そして、妊娠中に引き伸ばされた腹直筋が完全に元に戻らず、体幹の不安定性を生みます。

これにより腰背部への慢性的な負担が続き、「抱っこがつらい」「立ち上がるのがしんどい」といった症状に悩まされることも。

⑤生活リズムの変化

9.妊娠中の運動不足による筋力低下
臨月を迎えると、お腹が大きくなって思うように動けなくなりますよね?
この運動不足の影響が、後々の産後の筋力低下につながってしまいます。特に妊娠中はお腹や背中の筋力が落ちやすく、産後のぽっこりお腹や腰痛の一因になってしまうのです。

10.睡眠断片化
産後は心身がキツイ状態なのにも関わらず、2〜3時間おきの授乳やオムツ替えにより、まとまった睡眠時間を確保でき無いことが多いですよね。

睡眠は脳を休め、心身を回復させる重要な役割を担っている重要な働きですが、この断片化により回復サイクルが完全に崩れてしまい、心身の疲労が持続していく負のスパイラルに陥ってしまいます。

11.自律神経アンバランス
不規則な生活リズムにより、交感神経と副交感神経の切り替え機能が摩耗します。「昼間なのに眠い」「夜なのに目が冴える」といった症状が現れます。

12.心理的ストレス(マタニティブルーズ)
慣れない育児への不安や孤独感が、さらなるコルチゾール(ストレスホルモン)の分泌を誘発し、悪循環を生み出します。

「私、ちゃんとママできてるのかな…大丈夫かな…」そんな不安が身体の回復を妨げてしまうのです。。。

菜陽が実践する”深部ゆるめ”3つのこだわり

上記のような背景をふまえて、当サロンでは産後ママの心身をいたわるために3つのこだわりを持っています。

1. “弦を解く”ように筋肉を緩める

タイ古式マッサージの真髄は、骨盤矯正のような骨格を直接動かすのではなく、骨を引っ張る筋肉の緊張をフワッと解放することにあります。

まるで、ピーンと張りつめた弦をやさしく緩めるかのように、表皮・筋膜・深層筋の3つの層に段階的にアプローチします。

産後特有の抱っこ姿勢により硬くなった胸筋や僧帽筋、骨盤の歪みにより緊張した腸腰筋など、一人ひとりの状態に合わせて丁寧にほぐしていきます。

もちろん力任せではなく、「ここが緩んでいく…」という心地よい感覚を大切にしています。

私がいつも心がけているのは、「お母さんの身体は、10ヶ月間赤ちゃんを育て守り抜いた勇敢な身体」だということ。
だからこそ、感謝の気持ちを込めて、丁寧に労わってあげたいんです。

2. アロマ×呼吸で神経をそっとリセット

施術中は、ラベンダーやオレンジなどアロマの優しい香りで嗅覚を解放しつつ、呼吸が深くなる空間を意識したいます。

ラベンダーやローズウッドなどに含まれるリナロールは脳の興奮を抑制し、柑橘系のアロマに含まれるリモネンにはセロトニンの分泌を促進する働きがあります。
この香りとリズムの相乗効果で副交感神経を瞬時に立ち上げ、「あ、久しぶりにリラックスできてる…」という感覚を取り戻していただけるよう意識しています。

「こんなにゆっくり呼吸できたの、いつぶりだろう」そんな風に言ってくださるママさんも多いんです。
忙しい毎日の中で、自分の呼吸に意識を向ける時間って、本当に貴重ですよね。

3. あなただけの”カラダ地図”を描く

疲れの原因となる個々のポイントをできるだけ可視化し、最適なストレッチと圧の組み合わせを記録することで、再現性のあるケアを実現できるよう努めています。

「前回、ここをほぐしてもらったら楽になった」「この角度のストレッチが一番効く」といった、あなただけの回復パターンを見つけ出し、毎回の施術に活かしていきます。

一人ひとり、身体の癖も疲れ方も違うから、その方だけの「取扱説明書」を一緒に作っていく感覚ですね。

自宅でできる3分セルフケア

忙しい育児の合間にも実践できる、科学的根拠に基づいたセルフケアをちょっぴりご紹介します。

4:6深呼吸(1分)
やり方はいたって簡単、4秒で鼻から息を吸い、6秒で口から息を吐くだけ。

この呼吸の比率が迷走神経を最も効率的に刺激し、副交感神経を活性化します。授乳前や寝かしつけ前の1分間で、気持ちていどかもしれませんが、心身をリセットできることもあるので、ぜひお試しください。

フォームローラー・コロコロ(5分)
もしお家にフォームローラーがあれば、肩甲骨の下にフォームローラーを当て、ゆっくりと前後に動かしてみてください。

産後特有の猫背姿勢により硬くなった筋膜の滑走を促進し、肩こりや首の痛みを軽減します。

首アイソメトリック(左右10秒×3)
手で軽く抵抗を加えながら首をゆっくりと横に倒し、10秒間キープ。
筋肉を動かさずに力を入れるこの運動により、神経根の圧迫を緩和し、頭痛や肩こりの改善が期待できます。

ご予約・お問い合わせ

当サロンは完全個室・予約制の隠れ家サロン、みたいな感じに最近はなっています。(看板もないので…)

その分、しっかりと話を伺って産後ママの繊細な心身に配慮し、お一人お一人のペースに合わせた施術を心がけてもいます。

初回カウンセリングでは、出産の経過や現在の症状、育児の状況などをお聞きしてしまうこともありますが、あなたに最適なアプローチ方法をご提案できるよう努めていきます。「こんなこと相談していいのかな…」と思うような小さなお悩みも、どうぞお気軽にお話しください。

私自身、多くの産後ママさんとお話しする中で、「一人で頑張りすぎてしまう」方がとても多いなと感じています。

でも、たまには自分を労わる時間があってもいいんです!むしろ、ママが元気でいることが、赤ちゃんにとっても一番の幸せだと思うんです。

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  • ネット予約で受付不可になっていても空いている場合がありますので、良ければ公式LINEでもお問い合わせください。

初回限定の特別プランもご用意しています。

産後の大変な時期だからこそ、少しでもママの心と身体が楽になるよう、心を込めてサポートさせていただきます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

科学的な根拠に基づいたアプローチで、産後ママの”しんどさ”を根本から解消し、毎日を軽やかに過ごしていただけるよう、全力でお手伝いさせていただきます。

無理に頑張りすぎず、たまには自分を労わる時間も作ってくださいね。

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当店(菜陽)セラピスト

セラピスト兼アロマテラピー&ヨガ&ピラティスインストラクター
各種取得資格↓
・タイ政府認定校CCAタイ古式マッサージ資格
・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター
・全米ヨガアライアンス認定資格RYT200
・FTPマットピラティスインストラクター
・JAMHA認定メディカルハーブコーディネーター
etc…
人体解剖実習も経験済み
2023年JMC日本マッサージ選手権タイ古式部門で
4位、2024年AMCアジアマッサージ大会で6位獲得